【2018年9月23日(日)奉拝】
静岡県静岡市に鎮座する「静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)」は、「神戸(かんべ)神社」「浅間(あさま)神社」「大歳御祖(おおとしみおや)神社」三社の総称です。
境内の社殿群26棟が国の重要文化財に指定されており、特に木造神社建築として日本一の高さを誇る「大拝殿(おおはいでん)」は、当社の一番の見どころです。
①静岡浅間神社のアクセス
※車
・東名高速「静岡IC」から約15分。
(駐車場:境内第一駐車場80台。駐車時間は30分。)
※路線バス(JR「静岡駅」から)
・9番のりば
安倍線、または美和大谷線(8分)
「赤鳥居 浅間神社入口」下車。 料金190円
・10番のりば
駿府浪漫バス線(約30分)
「浅間神社」 「赤鳥居 浅間神社入口」下車。 料金100円
②静岡浅間神社の見どころ
静岡浅間神社の見どころ、8箇所あります。
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⑵国史跡「賤機山(しずはたやま)古墳」(賤機山三号墳)
⑶賤機山からのパノラマ
⑷「八千戈(やちほこ)神社」
⑸「麓山(はやま)神社」(国指定重要文化財)
⑹「神戸神社」「浅間神社」の大拝殿(おおはいでん)
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♦︎境内図♦︎
※写真39が駐車場です。
祭神は大歳御祖命(おおとしみおやのみこと)で、応神天皇の時代(約1700年前)の鎮座と伝えられています。本殿は斜面にあり、木々に目隠しされている関係で写真に撮ることができませんでした。
ちなみに本殿と拝殿、神門、手水舎は改修されたからか新しく感じますが、いずれも国の重要文化財に指定されています。
⑵国史跡「賤機山(しずはたやま)古墳」(賤機山三号墳)
大歳御祖神社本殿の背後に古墳時代後期の円墳があります。
昭和24(1949)年当時の調査では、石棺内部は既に盗掘されたか完全な状態ではなかったものの、周辺からは馬具や武具などが出土し、古墳時代後期を代表する横穴式石室古墳だと分かりました。
昭和28(1953)年には、国の史跡となります。
円墳の近くには、案内板と内部が分かる模型があります。
また、古墳内部入り口に近づきますとセンサーで点灯し、内部の様子や石棺を見ることが出来ます。パッと付くので驚かないように。
⑶賤機山からのパノラマ
賤機山に鎮座する「麓山神社」脇の山道を登っていくと、静岡平野が一望できる場所があります。境内社を参拝し、御朱印を頂くという目的がある私にとって、これ以上先に進むことはできませんでしたが、ここからでも十分素晴らしい眺望です。
その昔、静岡平野は海で周辺は入り組んだ入江だったようです。
ここ賤機山は、実は半島だったのです。
⑷「八千戈(やちほこ)神社」(国指定重要文化財)
徳川家康の念持仏であった摩利支天(まりしてん)像を安置するために建てたもので、家康公を祀る東照宮のように美しい装飾が施されています。摩利支天は、仏教の守護神である天部の一柱。陽炎を神格化したものです。
時代が明治になると、「神仏分離令」により仏像は「臨済寺」に遷されます。
この頃から現在の「八千戈神社」へと改称しました。
賤機山に鎮座する麓山神社は、拝殿に随身像を配置するという点で変わっています。
主祭神は大山祇命(おおやまづみのみこと)。この祭神は、浅間神社の祭神木之花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の父神に当たることから境内社となっています。
本殿・拝殿ともに重要文化財に指定されています。
⑹「神戸神社」「浅間神社」の大拝殿(おおはいでん)
「静岡浅間神社」で最大の見どころが、この大拝殿です。
高さ25メートルもの巨大な拝殿は、徳川家斉の将軍時代に幕府直営の巨額を投じて造営されました。その豪壮華麗な姿は、「東海の日光」と称されるほどです。
当社の大拝殿は、「神戸神社」と「浅間神社」の二社を兼ねた建築と配置により構成されています。この配置を、私は広島県福山市の小社で発見したことがありますが、今まで数百社見て来ましたけれども、ほとんどありませんからやはり併拝殿は珍しい形です。
重層楼閣の建築を「浅間造(せんげんづくり)」と言い、その代表格として駿河国一宮「富士山本宮浅間大社」を挙げておきます。
当社も八千戈神社と同じく、明治の神仏分離ゆえに神社として改称された歴史があります。平成30(2018)年3月に、社殿が新しく塗り替えられた綺麗な神社です。
最近当社も御朱印の受付が開始され、何人かの参拝者が並んでおりました。
祭神は羽倉東麿(はぐらあづままろ)、岡部真淵(おかべまぶち)、本居宣長(もとおりのりなが)、平田篤胤(ひらたあつたね)の国学四大人(しうし)。
明治9(1876)年に、静岡県内の神職が官許を得て創始した神社です。
当社も御朱印を拝受できますので、あえて掲載しました。
③御朱印
※御朱印は「静岡浅間神社」「神戸神社」「浅間神社」「大歳御祖神社」「八千戈神社」「麓山神社」「少彦名神社」「玉鉾神社」の計8体あります。
※静岡浅間神社は神戸神社と浅間神社、大歳御祖神社の総称ですから、総称の1体にて拝受することもできますし、もちろんすべて頂くこともできます。
※巫女さんから社名が書かれた表(紙片)をくれますので、これに希望する御朱印に丸を付けて渡しましょう。混雑状況にもよりますが、大体15分程で拝受できます。
※なお、当社には境内の七社を拝すれば万願成就するという「七社めぐり」として、スタンプを頂けますが、これは上で挙げたものとは異なりますので間違えないよう注意して下さい。
※初穂料は一体、300円です。
④100年前の静岡浅間神社(絵葉書)
静岡せんげん神社宮ヶ崎楼門
郵便はかき 裏面3/1線条
大正6(1917)年 発行
筆者所有
⑤静岡浅間神社を参拝して
当社へは、小國神社を切り上げてからの参拝でした。
小國神社参拝のために借りた「遠州森駅」でのレンタサイクルのサドルが堅かったため、お尻と膝をガクガクさせながらの浅間神社参拝となり、正直キツかったのを今でも覚えています。
その昔半島だったという賤機山へは、麓山神社を参拝するために登ったものの、「まだこの先に神社があるのでは?」という憶測の元、何かに誘われるようにハイキング化してしまったのは痛い思い出か。しかしながら、そこから見た静岡平野の大パノラマは実に爽快なもので、未だ残るツクツクボウシの声と共に旅の疲れを癒しました。
そして静岡の街中に、こんな大きな建築があるのかと驚いたのが大拝殿でした。
読みは「おおはいでん」なのですが、私は「だいはいでん」と呼びたいぐらいです。
当社の社殿群は幕府の巨額を投じて造営されました。東照宮の様な華麗な彫刻もあり、重視された神社の一つなのでしょう。そのためか、国の重要文化財が26棟もあります。古墳にハイキング、神社建築や彫刻を見ながら御朱印も多数頂けるという。
何とも見どころのある神社でした。