【2018年10月20日(土)奉拝】
静岡県三島市に鎮座する「三嶋大社」は、大山祇命(おおやまつみのみこと)積羽八重事代主命(つみはやえことしろぬしのみこと)を祀る伊豆国の一宮です。鎌倉時代(1192〜1333)初期には、関東総鎮守として源頼朝や多くの武将の尊崇を受けました。また、拝殿や神門の彫刻は秀逸で目を見張るものがあります。
①鎮座地(アクセス)
※電車
※車
・東名高速道路「沼津IC」から約20分。
(駐車場あり。約55台(200円/1時間))
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②見どころ
三嶋大社の見どころ、3箇所あります。
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⑴社殿(国指定重要文化財)
⑵日本一の金木犀(きんもくせい)
⑶芸能殿
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♦︎境内図♦︎
⑴社殿(国指定重要文化財)
三嶋大社で最大の見どころがこちらの社殿です。
特に拝殿入口の華麗な彫刻や、高さ約23メートルの本殿は出雲大社と並び国内最大級といわれています。
奥の本殿と手前の拝殿の間には、「相の間(あいのま)」という繋ぎの部屋が設けられています。これを「権現造り」と言い、「日光東照宮(栃木県日光市)」や「久能山東照宮(静岡県静岡市)」と同じ複合社殿の建築様式です。
鳥の糞害を防止するためか、彫刻全体を囲っています。
正面の彫刻は神話の天の岩戸を表した作品で、細部まで丁寧に作られています。
(三嶋大社略史より)
これらの彫刻は、伊豆国の小沢希道(おざわきどう)と駿河国の後藤芳治良(ごとうよしじろう)がそれぞれ門人と共に技を競い合って作製しました。天の岩戸では、天照大神の光背の細やかさはもちろん、岩戸を持ち上げた天手力男神(あめのたぢからお)の躍動感溢れる姿など、目を見張るものがあります。
また、三嶋大社の歴史を紐解くと、何度も修理や造営を行った記録が残っています。
東海地方を襲った幕末の大震災や火災に加え、大正12(1923)年に修理後、間もなく関東大震災で被災。再び修理中のところ、昭和5(1930)年に伊豆地方の大震災に遭っています。
現在の社殿は万延元(1860)年から明治2(1869)年にかけて再建されたものですが、割と手直しの多い社殿です。
⑵日本一の金木犀(きんもくせい)
樹齢1200年と伝えられる金木犀(きんもくせい)は、日本一の大きさを誇り、国の天然記念物に指定されています。毎年9月上旬と下旬の2回、黄金色の小花をつけ、その香りは二里(約8キロ)まで及ぶと伝えられています。
⑶芸能殿
社殿から離れたところに、慶応4(1868)年に完成した旧総門が建っています。昭和5(1930)年の伊豆の大震災の後、現在の総門が完成したため旧総門を移築し、戦後は改造され芸能殿として保存されています。
脚が多少カットされているように思います。
③御朱印
(三嶋大社)
受付時間 |
8時30分頃〜17時頃 |
拝受場所 |
客殿(きゃくでん) |
初穂料 |
300円 |
オリジナル御朱印帳 |
あり |
備考 |
ー |
④100年前の三嶋大社(絵はがき)
明治40(1907)年〜大正7(1918)年 発行
筆者所有
⑤三嶋大社を参拝して
境内の案内板によると、本殿の鬼瓦は4メートルもあるそうです。そして、荘厳な本殿に見合うように、拝殿もまた大きなものです。また、蟇股のきめ細かな彫刻は想像以上に美しく、今にも動き出しそう。周囲が七五三で賑やかな中、私は一人彫刻にカメラを向けていました。
さて、実はそんな記憶を塗り替えてしまうほど衝撃だったのが、三嶋大社の縁起餅「福太郎」。小さめの草餅の上にはリーゼントのようなこし餡が盛っていて、よもぎの風味とさっぱりとした餡が食べやすい甘美な餅です。
一日の終わりに、温かい緑茶と草餅を食しながら神社の収穫に酔いしれるこのひと時、何と幸せなことでしょう。一人暮らしにもかかわらず、12個入りをお持ち帰りした私の甘い思い出です。