【2019年2月23日(土)奉拝】
埼玉県秩父郡長瀞町に鎮座する「寳登山神社(ほどさんじんじゃ)」は、神日本磐余彦尊(かんやまといわれひのみこと=神武天皇)と大山祇神(おおやまづみのかみ)、火産霊神(ほむすびのかみ)を祀る神社です。創祀は西暦110年、鎮座1900年と由緒あるお宮で、秩父三社の一つとして位置づけられています。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」において一つ星に選定されたスポットでもあり、最近は埼玉のみならず関東の神社としても知名度を上げています。中でも宝登山山頂からの眺めは一見の価値あり。
- アクセス
- 宝登山ロープウェイの営業案内・料金
- 見どころ
- 境内案内図
- ⑴「寳登山神社社殿と装飾」 絢爛豪華な彫刻
- ⑵「日本武尊みそぎの泉」 由緒を窺い知る場所
- ⑶「奥宮」 寳登山山頂の聖地
- ⑷「寳登山からの眺望」 長瀞八景
- 御朱印情報
- 100年前の寳登山神社
- 寳登山神社を参拝して
アクセス
※電車
※車
・関越自動車道「花園IC」から約30分。
(駐車場あり)
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宝登山ロープウェイの営業案内・料金
営業時間 |
9時40分〜17時20分 |
料金 |
大人:480円(往復 820円) 子供:240円(往復 410円) |
所要時間 |
片道5分 |
備考 |
おおよそ30分間隔で運行しますが、多客時は15分間隔となります。 |
詳しくはこちら↓
見どころ
寳登山神社の見どころ、4箇所あります。
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⑴寳登山神社社殿と装飾
⑵みそぎの泉
⑶奥宮
⑷桜と梅と宝登の山
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境内案内図
(出典:「宝登山神社MAP」より一部編集)
⑴「寳登山神社社殿と装飾」 絢爛豪華な彫刻
宝登山の山麓に鎮座する寳登山神社の社殿は、拝殿と幣殿、本殿を連結させた複合社殿(権現造り)です。彩色された絢爛豪華な彫刻が大きな見どころで、特に拝殿に施された龍はこれでもかと言わんばかりの迫力があります。
現在の社殿は、弘化4(1847)年から明治7(1874)年に掛け再建され、彫師飯田岩次郎(いいだいわじろう)の作による建物です。平成22(2010)年、御鎮座1900年の記念事業の際に彩色を施し、美麗なる社殿へと生まれ変わりました。
欄間に施された『二十四孝』の彫刻💡
欄間の彫刻は、古来中国において孝行の人物24人を取り上げた『二十四孝(にじゅうしこう)』です。
この書物は日本にも伝来し、仏閣等の建造物にも施されるようになりました。これらの彫刻は別段貴重というわけではありませんが、社殿が再建された幕末から明治にかけて、儒教の影響が神道にまで及んでいたことが分かりますね。
欄間にある4面のうち、上の写真の1面を紹介します。
・両親と弟に虐げられる日々の瞬(しゅん)ですが孝・悌(てい)を
つくし、耕作に精を出すその姿に、天も感じ入り象が耕作を鳥が除
草を手伝います。尭王(ぎょうおう)の後を継いだ瞬は徳政(とく
せい)に励みました。
・唐夫人(とうふじん)の姑の長孫夫人は歯がなく食事に不自由して
いましたが、唐夫人の授乳のお蔭で長生きし、死の床では義理を重
んじた唐夫人の孝心を讃え、また感謝もしました。
(出典:「寳登山神社の案内板」より)
⑵「日本武尊みそぎの泉」 由緒を窺い知る場所
本殿を囲む瑞垣の中に、当社の由緒を窺い知ることができる「日本武尊(やまとたけるのみこと)みそぎの泉」があります。
この泉は、日本武尊が宝登山の登山に当たって、身体を清めた清泉と伝えられています。どんな日照りでも枯れることはなく、こんこんと清い水が湧き出ています。
なお、水質保持のため投銭は禁止されていますので、注意してくださいね。
⑶「奥宮」 寳登山山頂の聖地
山麓に鎮座する宝登山神社から徒歩とロープウェイで20分程の場所に、奥宮があります。日本武尊の登山の際に山火事が発生し、その火消し役を務めた山犬が当社の神使となりましたので、当社の狛犬は獅子(唐獅子)ではなく山犬が安置されています。
なぜ狛犬と呼ぶのか💡
まさに読んで字のごとく「狛犬(こまいぬ)」な訳ですが、そもそもなぜ神社に配される唐獅子を狛犬と呼ぶのでしょうか。
実は朝鮮半島の「高麗(こま)=狛」の国からやってきた得体の知れない聖獣を「犬」と訳したからであって、そのまま言葉が定着したものと考えられています。
時期によっては霧が発生しやすく、幻想的な風景を見ることができます。
⑷「寳登山からの眺望」 長瀞八景
「宝の山に登る」と書く宝登山は、日本一種類が多い「梅百花園」や「蠟梅園(見頃12月下旬〜2月下旬)」などの見どころがあり、眼下には秩父の山々が幾重にも連なる荘厳な眺めが楽しめます。
季節や天候の条件が揃えば、雲海を見ることもできますよ。
御朱印情報
(寳登山神社) (寳登山奥宮)
受付時間 |
【 4月〜9月】 8時30分〜17時00分 【10月〜3月】 8時30分〜16時30分 |
拝受場所 |
授与所(寳登山神社) 境内神札所兼売店(寳登山奥宮) |
初穂料 |
各500円 |
オリジナル御朱印帳 |
桜柄2種(1000円) |
備考 |
・奥宮の御朱印は売店の女性から頂いたもので、15時30分頃には撤収していました。 ・奥宮まではロープウェイがありますが、軽い登山となるため、焦らずゆっくりと登拝しましょう。 ・神社の都合によるので、ぎりぎりにならないよう午後イチか、午前に拝受する方が確実です。 |
100年前の寳登山神社
「県社寳登山神社 上武線寳登山停車場ヨリ五丁」
大正末頃(1920年代) 発行
筆者所有
屋根材が銅版葺へ変更されたのと、社殿前の灯篭の有無のみで100年前と大きな変化はありませんね。
寳登山神社を参拝して
(最寄駅の長瀞駅は、関東の駅100選に認定されている)
東京から日帰りで参拝できる場所に「秩父三社」があります。
秩父三社とは、
このうち秩父神社は参拝済み。
残り二社という中でアクセスのよい「寳登山神社」を参拝しました。
(長瀞駅から徒歩5分程の場所に第一鳥居があります)
当社のある「寳登山」は、「寳=宝」と書くように昔から縁起のよい場所として崇められています。元はと言えば、日本武尊が火難の際、巨犬による火消しから「火止山=ほどさん」と呼んだことにはじまるこの霊山へは、山麓から山頂までロープウェイがあり、どなたも簡単に登拝できます。
(最大50人まで乗れる屈強なばんび号) (宝登山頂駅からの眺望)
ロープウェイの空中散歩や、秩父の山々が広がる素晴らしい眺めが見どころ。
当記事の「宝登山ロープウェイの営業案内・料金」に情報を載せましたので、是非参考にし登拝を楽しんで下さいね。