【2019年3月24日(日)奉拝】
東京都港区に鎮座する「愛宕神社(あたごじんじゃ)」は、火産霊命(ほむすびのみこと)を祀る神社です。
表参道にある「出世の石段」は、愛宕神社のシンボルとして御朱印帳のデザインにも採用されています。また、愛宕山は日本初のラジオ放送局発祥の地であり、世界初の放送専門ミュージアム「NHK放送博物館」があります。ラジオやテレビといった媒体を通じ、大正から昭和、平成へと時代の変遷を見ることができます。入館料が無料なだけに、参拝ついでの寄り道や土産話としてもオススメです。
- アクセス
- 見どころ
- 境内案内図
- ⑴「出世の石段(男坂)」 愛宕神社のシンボル
- ⑵「社殿」 昭和期に再建された妻入りの社殿
- ⑶「愛宕山とNHK放送博物館」日本のラジオ放送局発祥の地
- 御朱印情報
- 愛宕神社を参拝して
アクセス
※電車
・東京メトロ日比谷線「神谷町駅」から徒歩5分。
・東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」から徒歩8分。
・都営三田線「御成門駅」から徒歩8分。
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見どころ
愛宕神社の見どころ、3箇所あります。
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⑴出世の石段(男坂)
⑵社殿
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境内案内図
(出典:「愛宕神社公式HP」より一部編集)
⑴「出世の石段(男坂)」 愛宕神社のシンボル
表参道にある男坂(おとこざか)は、「出世の石段」と呼ばれています。
その起源は寛永11(1635)年、乗馬した曲垣平九郎(まがきへいくろう)がこの石段を上下したことに始まります。彼の達者な馬術は、第三代将軍 徳川家光公をも感心させ、「日本一の馬術の名人」と讃えられました。
いつぞやか出世の石段と言われるようになりましたが、86段もの急な石段は、若者であってもちょっと身構えてしまうほど。不安な方は、右手の緩やかな女坂を登りましょう。
⑵「社殿」 昭和期に再建された妻入りの社殿
愛宕神社の社殿は、関東大震災や東京大空襲の被害を受けた歴史があり、現在の社殿は昭和33(1958)年に再建されたものです。昭和の戦後期に再建とあって、江戸期の社殿に見られるコテコテの龍や獏などの彫刻がなく、大きな妻入りの社殿や組物の簡素さからも清廉された雰囲気が漂っています。
社殿自体はあまり大きくありませんが、丹塗りの門から拝殿までの距離が短いために、視界一杯の迫力を感じます。ある意味、当社の特徴と言っていいかもしれません。
⑶「愛宕山とNHK放送博物館」日本のラジオ放送局発祥の地
愛宕神社が鎮座する愛宕山は標高25.7メートルあり、東京23区内では最も高い自然の山です。新宿の箱根山は44.6メートルありますが、こちらは人造の山なので自然地形の愛宕山が一番高い山となります。二の鳥居をくぐって右手には、その標高の基準となる三角点がありますよ。
愛宕山からラジオ放送が始まった💡
今から80年程前、日本初のラジオ放送局がここ愛宕山に建てられました。放送局の名は「東京放送局」。現在のNHK、日本放送協会の前身です。
それにしても、なぜこの場所に建てられたのでしょうか。それは、愛宕山が23区で最も高い場所だったからです。
当時の放送は出力が弱かったため、高い場所から少しでも遠くへ電波を飛ばしたいとの思いがあったそうです。(画像出典元:「Wikipedia(NHK放送博物館)」)
(出典:「Wikipedia(NHK放送博物館)」より)
日本初の放送局があったこの場所に因み、「NHK放送博物館」が建てられています。
当館はラジオやテレビの発展を歴代の機器や写真資料とともに展示する、世界初の放送専門のミュージアムです。
NHK放送博物館の場所
開館時間 |
9時30分〜16時30分 |
休館日 |
月曜(祝休日の場合は翌日)・年末年始 |
入館料 |
無料 |
入館無料なところが嬉しいですね!
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御朱印情報
(愛宕神社)
受付時間 |
9時00分〜17時00分 |
拝受場所 |
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初穂料 |
300円 |
オリジナル御朱印帳 |
出世の石段柄(1300円) |
備考 |
御朱印の種類 ・公式HPに記載がありますが、以前書置きの紙が落ちて踏まれていた経緯から、現在は御朱印帳に直書きのみの対応となっています。 |
愛宕神社を参拝して
(愛宕神社社頭)
愛宕神社のある愛宕山が23区で一番高い山だったとは、初めて知りました。
標高26メートル程度では、山頂からの眺めもビル林であることは変わりありません。それでもビジネス街に自然の山が存在し、少なからず緑があり、春にはお花見を楽しむこともできます。
(満開まであと少し、桜の木と愛宕トンネル)
平日は仕事の休憩に訪れる人もいるようですね。
愛宕山は、日本初のラジオ放送局があった場所に加え、西郷隆盛と勝海舟が江戸城無血開城の会談を行った場所でもあります。
(境内に設置された顔出し看板)
愛宕神社そのものは特異なお社ではありませんが、鎮座する愛宕山には、この場所ならではの歴史があり、その一端を窺い知ることができる場所として多少なりと見どころがあると言えるでしょう。