杜の中の閑話室

神社を求め、ただ一人。山へ海へ里を歩く紀行譚!

【三重】「伊勢神宮外宮(豊受大神宮)」の見どころと御朱印

f:id:horo1332:20190612171803j:plain【2019年4月30日(火)奉拝】
三重県伊勢市に鎮座する「伊勢神宮(いせじんぐう)」は、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る「内宮(ないくう)」と、豊受御大神(とようけのおおみかみ)を祀る「外宮(げくう)」で構成される神社です。正式には「神宮」といい、外宮は「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」と呼ばれています。

他社とは別格の存在である神宮は、「日本人の心のふるさと」とも呼ばれ、日本国民の総氏神とされています。20年に一度式年造替を行うことでも知られ、式年遷宮の前後はもちろん、年末年始や大型連休など多くの参拝客で賑わいます。

 

 

アクセス

 ※電車

 ・JR参宮線近鉄山田線伊勢市駅」から徒歩約5分。
 ・近鉄鳥羽線宇治山田駅」から徒歩約10分。
 

※車

年始やGW・お盆などの大型連休は、混雑が予想されます。駐車場に入れない場合がありますので、その際は公共交通機関の利用をおすすめします。
 (駐車場あり)

 

 

詳しくはこちら↓

www.isejingu.or.jp



参拝時間

伊勢神宮の参拝時間は、内宮・外宮・別宮共通です。
下記は公式HPを参考に作成したものです。

1月〜4月

5時〜18時

5月〜8月

5時〜19時

9月

5時〜18時

10月〜12月

5時〜17時

                            (筆者作成)

 

出典元はこちら↓

www.isejingu.or.jp



 

見どころ

伊勢神宮(外宮)の見どころ、8箇所あります。
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 ⑴  正宮しょうぐう

 ⑵  古殿地こでんち

 ⑶  別宮風宮べつぐうかぜのみや

 ⑷  別宮土宮べつぐうつちのみや

 ⑸ 別宮多賀宮べつぐうたかのみや

 ⑹ 外宮所管社下御井神社げくうしょかんしゃしものみいのじんじゃ

 ⑺  摂社度会国御神社せっしゃわたらいくにみじんじゃ

 ⑻  末社大津神社まっしゃおおつじんじゃ

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境内案内図

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                   (出典:伊勢神宮頒布の「境内案内図」より一部編集) 

内宮・外宮のイラストマップは、公式HPのトップページよりダウンロード(PDFファイル)できるほか、火除橋の前にある「衛士見張所(えしみはりしょ)」でも受け取れます↓

www.isejingu.or.jp

 

⑺摂社度会国御神社と⑻末社大津神社の鎮座地

 

 

 ⑴「正宮」 外宮の中心となる正殿

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外宮の中心となる正殿(せいでん)には、天照大神の食事を司る豊受御大神(とようけのおおみかみ)を祀っています。

 

拝殿に掛けられた白い御幌(みとばり)や鳥居の前の蕃塀(ばんぺい)は、本殿の正面が直接見えないようにするために設置されています。これがあるだけでもいかに格式が高いか、よく分かりますね。

 

なお、写真の鳥居の中に入っての写真撮影は出来ませんのでご注意下さい。

 

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 「古殿地」 正殿の旧社地

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正宮(しょうぐう)の隣にある広大な敷地を「古殿地(こでんち)」と呼びます。

古殿地は正宮と同じ広さの敷地を持ち、遷宮を行う前まで御殿があった場所です。

 

正宮の中心となる「心御柱(しんのみはしら)」は最も重要な場所であり、次の遷宮を迎えるまで覆屋を建て守られています。写真の中央奥に見える小さな建物がその覆屋です。

 

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神宮は20年に一度建物を造り替える度に隣接する古殿地に移設されます。

神宮の式年遷宮を語る上で重要な場所であり、外宮はもちろん内宮やその別宮にも存在します。神宮が創建された2000年以上前から造替を繰り返してきたことを思うと、なんとも感慨深いですよね。

 

 「別宮風宮」 風の神をおまつりする 

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別宮「風宮(かぜのみや)」は、風の神を祀るお社です。

当社は平安時代に編纂された「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」にも記載のないお宮であり、別宮「多賀宮(たかのみや)」の参道沿いに自生した杉の木の本で祀られていたと考えられています。

 

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本来、風宮は風雨の災害なく稲を中心とする稲作物が順調に生育するよう祈りが捧げられるお社でしたが、蒙古襲来の国難を救った霊験に応えるべく、正応6(1293)年一躍別格に昇格したという由緒があります。

 ⑷「別宮土宮」 外宮創建前から鎮座する山田原の鎮守 

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別宮「土宮(つちのみや)」は、宮川を鎮める山田原の鎮守の神である大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)を祀るお社です。

宮川の治水は外宮の祭祀を行う上でも重要視され、大治3(1128)年天皇から宮号(ぐうごう)を賜わり、神宮の別宮へ昇格しました。

 

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 ⑸「別宮多賀宮」 豊受大御神の荒御魂をおまつりする

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別宮「多賀宮(たかのみや)」は、豊受大御神の荒御魂(あらみたま)を祀っています。正宮が穏やかな御霊であるのに対し、こちらは荒々しい御霊です。

正宮の御霊に対する存在として外宮創建時からここに鎮座しています。他の別宮よりも格式が高く、式年遷宮の際正宮と同じ年に造替される唯一のお社です。

 

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多賀宮は98段の石段を登った小高い丘に鎮座しています。

参道の先まで行くと、森の深部へ到達したような不思議な感覚があります。辺り一帯に立ちこめる霧が深淵なる神宮の杜を表出しています。

 ⑹「外宮所管社下御井神社」 神宮の御料水の守護神  

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「下御井神社(しものみいのじんじゃ)」は、豊受大御神にお供えする御料水の守護神です。朝夕のお食事とともにお供えされる御料水は「上御井神社(かみのみいじんじゃ)」の御料水を使いますが、不都合があった場合は下御井神社の井戸を使用します。

 

外宮鎮座以来、およそ1500年続けられているお食事は、どんな時でも抜かりありませんね。

 

 

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 ⑺「摂社度会国御神社」 

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「摂社度会国御神社」と「末社大津神社」は神宮と同じ宮域内にあるものの、正宮の大きな参道からは離れた場所にあります。

 

祭神は彦國見賀岐建與束命(ひこくにみがきたけよつかのみこと)。

鎮座地である度会国の守護神で、外宮の祭祀を務めてきた度会氏の始祖、天日別命(あめのひわけのみこと)の子とされています。当社の創建は、よく分かっていませんが、少なくとも外宮の鎮座より古い時代なんだそうです。

 

 

 ⑻末社大津神社」 

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「摂社度会国御神社」の50メートル程の場所に当社は鎮座しています。

祭神は葦原神(あしはらのかみ)で、もとは五十鈴川河口の守護神と伝えられます。
平安時代以前には存在したと考えられていますが、その後の記録がないのか一時行方不明となり、祭祀が断絶した歴史があります。

社殿は明治6(1873)年に再建されたものです。
 
 

御朱印情報

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     (伊勢神宮外宮)     

 

受付時間

6時00分〜参拝停止まで(各月により変更あり)

【参拝停止時間】
●10月・11月・12月 (17時まで)
●1月・2月・3月・4月・9月 (18時まで)
●5月・6月・7月・8月 (19時まで)

拝受場所

楽殿

初穂料

300円

オリジナル御朱印

7種(参考)

備考

・平成31年3月31日および令和元年5月1日には、参拝可能時間の朝5時から拝受できました。

 


                              

平成最後の日の外宮の様子(動画撮影30sec)   


「伊勢神宮」外宮の参拝の様子/平成最後の日(その1)

 

写真だけでは伝わらない境内の雰囲気を動画撮影しました。

朝の7時半頃なのであまり混んでいません。

 

 

まとめ 

伊勢神宮では中心となる正宮はもちろん、多くの摂社や末社、所管社があります。

その数なんと125社!そして神宮というのは、この125社の総称なのです。

今回は外宮の中心となる正宮と、その周辺の神社を軽く紹介する程度にとどめました。

それは神宮の歴史に加え式年遷宮や祭祀、建築様式など到底一記事では取り上げられないほど深淵だからです。ですから各々については、今後気が向いたときに紹介していければと考えています。

それから、今回の伊勢旅行は個人的に思うところが多々ありましたので、参拝の所感は別に書いてみようと思います。

 

いつ頃更新できるかは分かりませんけど。