【2019年4月30日(火)奉拝】
三重県伊勢市に鎮座する「月夜見宮(つきよみのみや)」は、月夜見尊(つきよみのみこと)を祀る神社です。皇大神宮(内宮)、豊受大神宮(外宮)の両正宮を中心として総称する伊勢神宮の一社であり、14所の別宮のうち当社は外宮の別宮として伊勢市宮後に鎮座しています。
伊勢市街の賑やかな場所に鎮座していながら森厳な杜が魅力的で、外宮から300メートル徒歩10分程というアクセスのしやすさが嬉しい。また、伊勢神宮で頂ける御朱印7社のうちの1社なので訪問する人がいますが、基本的に混雑することはなく静かに参拝できる神社です。
アクセス
※電車
※車
・伊勢自動車道「伊勢西IC」から約5分。
(駐車場あり)
外宮からは北御門口より徒歩約10分(約300メートル)です。
見どころ
月夜見宮の見どころ、3箇所あります。
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⑴月夜見宮
⑵高河原神社
⑶神路通り
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境内案内図
(当宮配布のパンフレットより一部編集)
⑴「月夜見宮」
外宮から徒歩5分から10分ほどの所に「月夜見宮」が鎮座しています。
当宮は豊受宮の所管社等の筆頭として歴史書に見られ、奈良時代には第一別宮である高宮(多賀宮)に次ぐ重い処遇のお社として信仰を集めました。
市街地に鎮まりながら森厳な杜に包まれているのが魅力的ですね。
神宮にはお馴染みの古殿地もあり、格式の高さを知ることができます。
樹齢何年になるのでしょうか。古い大木もありますよ。
⑵「高河原神社」 月夜見尊御魂を祀る
月夜見宮の社殿右隣の道を進むと、「高河原神社」があります。
この地は古くは大河原または西河原と呼ばれ、農耕と深いつながりのある神社として信仰を集めてきました。このあたり一帯の守護神として信仰されていたことは歴史書でも窺うことができ、少なくとも延暦23(804)年以前の創建だそうです。
月夜見宮と同様に歴史あるお宮ですから、こちらも参拝されることをおすすめします。
⑶「神路通り」 往時の信仰を残す神の道
外宮から月夜見宮への参拝道です。
影になって見にくいですが、左の道が月夜見宮への参道となります。
江戸初期の『勢州古今名所集(せいしゅうこきんめいしょしゅう)』によれば、月夜見宮への大路には並木が立ち並んでいたのでこの一直線の道を人々は並木道と呼び、その中央は月夜見尊が往来されるという信仰から道の中央を通行することを遠慮していました。
現在も民間信仰として残っていますが、先の書を著した與村弘正(よむらひろまさ)以外ではこの伝承を紹介している祠官はおらず、真偽の程は定かではありません。とはいえ祀神が往来するため中央を遠慮するという話は、写真を見ても分かりますよね。
この道は、俗に「神路通(かみじどおり)」と呼ばれています。
御朱印情報
(月夜見宮)
受付時間 |
6時00分〜参拝停止まで(各月により変更あり) |
拝受場所 |
宿衛屋(授与所) |
初穂料 |
300円 |
オリジナル御朱印帳 |
なし |
備考 |
・開門時間はAM5時00分からですから、上記よりも早く頂けるかもしれません。 |
月夜見宮を参拝して
外宮を早朝5時過ぎに参拝したため2社目に予定していた月夜見宮を余裕持って参拝できました。神路通りは事前に調べた通り、道の中央に色の異なるタイルがはめ込まれており、珍しい信仰ではないものの、ゆったり歩きました。
(別宮「月夜見宮」の社頭と鳥居の先)
以前にも書いたように、当社は神宮の別宮や摂社・末社・所管社合わせて125社ある神宮の一社であり、かつ7社しか御朱印が存在しないうちの一社でもあります。そのため御朱印目当てで参拝される方がおりますが、それでも別宮とあってか参拝者は少ない印象を受けました。
(遷宮の際今の社殿が左の古殿地へ遷ります。古殿地の覆屋は最も重要な場所)
こじんまりとした社の中にも神宮らしい社殿と古殿地がペアになっていて自然豊かな杜の中で悠然と構えているよう。伊勢神宮で頂ける7社の御朱印については、いずれまわり方も含め紹介しようと思います。