杜の中の閑話室

神社を求め、ただ一人。山へ海へ里を歩く紀行譚!

【愛媛】県社「伊佐爾波神社」の見どころと御朱印

f:id:horo1332:20200420183258j:plain【2019年5月4日(土)奉拝】
愛媛県松山市に鎮座する「伊佐爾波神社(いさにわ)」は仲哀天皇神功皇后応神天皇、三柱姫大神を祀る神社です。創建は明らかではありませんが、平安時代の『延喜式』にも記されている古い神社です。社伝によると仲哀天皇神功皇后道後温泉に来浴の際、行在所跡に建てられた宮で、「湯月八幡」とも呼ばれていました。

見どころは八幡造りで建てられた本殿です。整った八幡造りとしては全国に三例しかなく、江戸初期ながら桃山時代の遺風をよく継承しています。近くには有名な道後温泉がありますので、松山観光の一つとしていかがでしょうか。

 

 

 

アクセス

 ※電車

・JR松山駅より市内電車で約15分、終点の道後温泉駅から徒歩5分。

※自家用車

松山自動車道 「川内IC」より県道松山川内線で約20分。

 

《駐車場》
 神社南側から右手に上がる道を進んだ先、左手にあり。
 神社の裏にありますので、正面の長い石段を登らず楽に参拝できます。
 時間は7時〜18時まで。1時間無料です。

 

見どころ

伊佐爾波神社の見どころです。
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 ⑴本殿(国指定重要文化財

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境内案内図

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 ⑴「本殿」 全国で三例しかない八幡造りの本殿

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伊佐爾波神社の見どころは何と言ってもこの本殿です。

写真の通り、建物は前と後ろの二棟が連結しており、横から見るとM字形をしています。

この建築様式を「八幡造り」といい、整ったものとしては全国に三社しかありません。

 

〜日本三大八幡造り〜

 

この内2番目に古い当社は、石清水八幡宮を模して江戸初期(1667)に建てられました。

 

本殿内の内殿(手前)と外殿(奥)の神座三室が独立しているのが八幡造りの特徴ですが、次第に隔たりが薄くなり、手前の外殿に至っては人が参入できる空間(外陣)へと変化していきます。その変化が確認でき、なおかつ古制を伝えているのが伊佐爾波神社なのです。

 

なんだか話が専門的になってきたのでこの辺にしておきますが、要は伊佐爾波神社は、八幡造りという建築様式が移り変わる過程において重要な神社なんですね。

 

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そして極めつけは、本殿(外観)を自由に拝観できること!

これは宇佐神宮石清水八幡宮には無い当社の魅力です。

宇佐も石清水も特別拝観として予約する必要があり、当然拝観料がかかります。

しかし伊佐爾波では、参拝時間(営業時間内)であればいつでも無料で拝観でき、本殿を間近で拝見できるのは結構貴重なことなんですよ。

屋根や彫刻の修復が終わり建造当初の美しさを実見できますから、回廊を歩きながらぐるっと回って見てみましょう!

 

 

御朱印情報

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          (伊佐爾波神社)      

 

 

受付時間

9時〜17時

拝受場所

社務所

初穂料

300円

オリジナル御朱印

あり

備考

 

 

 

 

伊佐爾波神社を参拝して

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             《青い空がお似合いの伊佐爾波神社》

伊曽乃神社を参拝後、松山へ向かう道中に立ち寄りました。

文化財の指定を受けていることは事前調査で分かっていたものの、ここまで美しい神社だったとは。雲一つない晴天に朱色の社殿がよく映えています。神社は天候により受ける印象が大いに変わる。このことを改めて実感しましたね。

 

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                  社務所

参拝後御朱印を求めました。

同志の者がここは天満宮八幡宮かと巫女に尋ねております。

この男性はどうやら天満宮八幡宮御朱印を分けているようです。

そういえば社名に八幡号がありませんから、神社に詳しくない人からしたら天満宮八幡宮か分かりにくい。社名の混同を防ぐため鎮座地を冠する神社も多いのだけれど、当社の場合は例外なので社務所で尋ねるか楼門の扁額でも見て判断するしかないですね。

 

f:id:horo1332:20200427163643j:plain                 《楼門の上層部》

とかく祀神で御朱印を分ける方法は知ってはいましたけど、実例を初めて見ましたし、私にとっては馴染みのない集め方です。なるほどとまた一つ勉強になりました。

 

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             《石段の上から松山市街を望む》

 

当社は松山名所である道後温泉の近くにあります。

正面の石段はちょっと大変だけれど、車でなら神社裏の駐車場へ停めてすぐ参拝できます。

宿泊施設もたくさんありますから、ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。 

 

とってもキレイな神社です。特に晴れの日がオススメですよ!