杜の中の閑話室

神社を求め、ただ一人。山へ海へ里を歩く紀行譚!

岐阜ひとり旅vol.2 高山市「日枝神社」

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日枝神社鳥居と奥へ続く石段

飛騨国一宮の参拝後は、岐阜方面へ降って麓の社へ参る予定も立てたが、高山が想像以上に奥地であり、電車の本数も少なく、例えば一日で水無神社と南宮大社を廻ることなど電車では無理があった。そのため、後者を翌日にまわし、高山市外で別の神社をゆっくり参拝しようと「日枝神社」へ立ち寄った。

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拝殿側に聳える御神木

自転車を参道脇に停め、石段を登る。拝殿は神仏混交らしい宝形造りの建物で、どこか鉄筋も使っているのではと感じる無骨な印象を抱いた。その雰囲気を幾らか和らげる御神木が側に立っており、奥には本殿へ通じるカーテンが妙な気を放っている。

 

この先が社殿のある神域らしい。

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神域から見た回廊

特に立ち入りを禁じる札も掛かっていないのでちらりとめくると、視界が開け、荘厳な社殿が現れた。この社殿が在ることは事前にサーチ済みだが、社務所と拝殿を繋ぐ回廊が俗界と神域の結界になっているようでゾクゾクしたのを私は今でも憶えている。

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富士社(日枝神社旧本殿)

富士社は日枝神社の旧本殿である。昭和10(1935)年、大雨により裏山が崩れ、倒壊後に木花開耶姫(このはなさくやひめ)を祀る殿として移築。富士社と改称。平成に入り極彩色を施し、寛延元(1748)年建立当初の姿に蘇った。本殿として最も一般的な流造に、千鳥破風と軒唐破風をつけ、大きさ以上に厳つい感じがある。

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日枝神社拝殿と現在の本殿(奥)

防犯カメラがあるように思えたが、思う存分写真を撮り、マイペースに富士社とのツーショットを撮った。ロケーションは重要である。思い返すは水無神社の撮影が心残りだった点である。せめて神門から先に入ることができれば。

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高山ラーメンを食す

さて、昼食に高山ラーメンを食べ、高山を後にする。予報通り、次第に雲が広がり、岐阜へ着いた頃には冷たい雨が降っていた。これから明日に備え快活クラブへ宿を取ることにする。明日の降車地は垂井である。分かる人には分かるだろう、「南宮大社」の最寄りである。私は岐南へ赴き、暫し休息の途に就いた。

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岐阜駅界隈 雨中、名鉄への乗り換えが分からずウロウロ