杜の中の閑話室

神社を求め、ただ一人。山へ海へ里を歩く紀行譚!

2025-01-01から1年間の記事一覧

沖縄ひとり旅vol.2 「琉球開闢(第二篇)」

沖縄2日目の朝がきた 奥武山公園より、朝日を受ける町並みを望む 「波上宮」を第一にして神社巡りをしよう。そう思って計画したら、そもそも沖縄には神社がほとんどないらしく、博物館やら御嶽やら他のところに大いに時間を費やす旅となってしまった。しか…

沖縄ひとり旅vol.1 「琉球開闢(第一篇)」

旅が始まる。職場から直行して前泊地成田へ、最寄りの公津の杜。 眠気もどこかに飛んでって、ここまで至る経緯を空想とともに1万メートルを飛んでいる。機体は分厚い雲の中へ飛び込んで、眼下にコバルトブルーが見えてきた。ようやく海だ。遠くにも暗い島影…

茨城ひとり旅vol.1 坂東市「國王神社」

上総一ノ宮から千葉へ。車内で見つけた忘れ物を駅員に届けても、出発までは余裕があった。 外房線で千葉へ戻り、総武線で船橋まで向かう。その後東武線に乗り換えて愛宕を目指すが、柏行きの本数が少ないがために乗り換えに30分もかかったのは意外であった…

千葉ひとり旅vol.1 長生郡一宮町「玉前神社」

千葉駅東口 2月に沖縄へ行くから散財はできないが、かといって2ヶ月も空くのは辛い。だから合間を縫って、なるたけ近場の一宮へ詣でることにした。私は仕事帰りに埼玉から直行、一路千葉へ向かった。 繁華街を通って快活クラブを目指す。静かな神社とのギ…

大阪ひとり旅vol.3 大阪市「坐摩神社」

住吉大社の門前 住吉大社前の紀州街道には阪堺線の路面電車が走り、これに沿って建物が詰んでいる。中には古そうな建物もあって看板や貼り紙がベタベタ貼られたり何だか雑多な印象だ。ただそれが大阪らしいというか、特に住吉大社前の和菓子屋は店前で「もっ…

大阪ひとり旅vol.2 大阪市「住吉大社」

住吉大社社頭 私が和歌山に住んでいた頃、半ば現実逃避で向かった場所が「住吉大社」であった。もっともそれなりに楽しみに訪問したとは思うが、後で御朱印を見返したときに辛い記憶が蘇ってくるので、休日も仕事に毒されるほど精神的に追い詰められていたの…

大阪ひとり旅vol.1 堺市「大鳥大社」

仕事なんてのは適当にやるのがよろしい。 新卒で和歌山へ移住した時なんぞ、はりきって仕事人になってしまったものだから大層苦労した。人にも自分にも嘘をつけない清廉潔白な人間が営業など、最もやってはいけない職種だ。それに一度職に就いたら、それを定…

福島ひとり旅vol.2 会津若松市「愛宕神社」

会津若松駅前にて、まちなか周遊バス・あかべぇを待つ もしレンタサイクルを利用できたら、会津若松のご当地名物だというソースカツ丼でも食らって神社へ詣で、その足で「白虎隊記念館」でも訪館できたらと考えていた。だが時間の都合上許されなかった。私は…

福島ひとり旅vol.1 大沼郡会津美里町「伊佐須美神社」

自転車を借りようと会津若松駅を訪れるが、既に先客に取られ… 昨日とは打って変わって綺麗な青空が広がっている。強い日差しが照りつけて背中が暑く、ガーディガンを着たのは誤りだったか。私はコインロッカーにサックを預け、会津若松駅のレンタサイクルを…

山形ひとり旅vol.2 米沢市「羽黒神社」

壮大な羽黒神社の社殿 重厚な茅と年月を重ねた色合い。大きな身舎と大きな屋根。いましがた訪問した「安久津八幡神社」の心象が残る中で、この大きな社殿は一際大きく見える。その存在感たるや随神門を潜る前から知らしめて、一目見るだけでこの村の鎮守なの…