杜の中の閑話室

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【滋賀】郷社「大笹原神社」の見どころと御朱印

f:id:horo1332:20200524180705j:plain【2019年6月5日(水)奉拝】
滋賀県野洲市に鎮座する「大笹原神社おおささはらじんじゃ」は須佐之男すさのおのみこととその妻櫛稲田姫命くしなだひめのみことのほか4柱を祀る神社です。大篠原のひっそりとした山の中に静かに佇む当社は、室町時代に建てられた本殿が現存しており、中世の建築の中でも特に意匠の優れた建造物として国宝に指定されています。創祀は不明ですが、寛和2(986)年・平安時代中期に越知諸実が社殿再建・社領寄進と伝わっているため、実に1000年以上もの歴史があるのは確かなようです。

本殿の彫刻から東山文化の簡素美を感じることができる一方、境内に湛える池からは妙な静寂感が漂っています。耳を澄ませば幽かに存在する惟神の息遣いが聞こえてくるようです。

 

 

基本情報(アクセス・拝観時間・拝観料など)

 

社名

大笹原神社(おおささはらじんじゃ)

鎮座地

滋賀県野洲市大篠原2375番

電話

077-587-3710

祭神

須佐之男命(すさのおのみこと)

稲田姫命(くしなだひめのみこと)

八王子命(はちおうじのみこと)

宇多天皇(うだてんのう)

敦實親王(あつみしんのう)

佐々木高綱公(ささき たかつな)

創建

寛和2(986)年と伝わる

社格

郷社

アクセス

【自家用車】   名神高速道路「栗東IC」より15分。     

【鉄道とバス】  JR琵琶湖線野洲駅」下車、

         近江鉄道バス近江八幡駅行き乗車15分 

         「大笹原」下車、徒歩15分。

【レンタサイクル】JR琵琶湖線野洲駅」より約20分。

駐車場

鳥居横のスペースに10台程度駐車可(無料)

御朱印

あり

開門時間

なし

拝観料

無料

文化財

国宝=大笹原神社本殿

国指定重要文化財=篠原神社本殿

その他

社務所は元旦、祭事を除いて閉まっています。

お問い合わせは野洲市観光物産協会にてお尋ね下さい↓

TEL:077-587-3710

 

境内案内図

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※拡大してご覧下さい。

見どころ

 ⑴大笹原神社本殿(国宝)

 ⑵寄倍(よるべ)の池

 

 ⑴「大笹原神社本殿」東山文化を示す神社の傑作!

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拝殿の奥正面に佇む大笹原神社の本殿は、室町時代の応永21(1414)年に再建されたということが棟札により判明しています。近所に鎮座する御上神社の本殿と比べると、規模や建築様式、屋根の葺き方も同じである一方、大笹原の方は身舎もや(建物の胴体)が大きく屋根とのバランスが悪いので安定感に欠けています。

ただし、注目したいのは本殿に施された美しい彫刻です。

 

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特に前面(左右にも一間分)にはめられた格子戸は、菱形の格子に花狭間を透かし彫りにした繊細にして優美なつくりとなっています。他にも脇障子に施された可憐な花のレリーフや、格子戸の上の欄間など美しく上品な装飾が見られます。

日光東照宮のように絢爛豪華な装飾に美しさを感じるのは分かりますが、決して派手ではなくとも当社のように簡素美を極めた神社も存在します。寺社を通じて本格の美を感じることができれば、人としても感性に磨きが掛かって行くのではないかと私は考えています。

残念ながら至近距離からの拝観はできないので、天気の良い日中に訪問し、光学ズーム付きのデジカメで撮影したほうがいいでしょう。

最後に大笹原神社本殿の特徴を簡単にまとめましたので、参考にして下さい。

 

〜本殿の特徴〜
  • 室町時代の建築
  • 国宝!
  • 繊細かつ美しい彫刻
  • 東山文化を表す神社建築の代表格

 

 

 ⑵「寄倍(よるべ)の池」 大篠原の底なし沼

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拝殿の右方に「寄倍の池」という妖しさを醸し出している池があります。

その昔水不足のため2基の神輿を投じたところ、日照りが続いても枯れることがなくたえず満水になっているとの言い伝えがあります。その時の神輿がいまだに沈んでいるそうで、池というより底なし沼といった方が表現としては正しいのかも知れません。

 

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手前の竹垣と奥に見える祠がこの沼の妖しさを際立たせています。

 

f:id:horo1332:20200531192529j:plain小祠の入口には鳥居が建っています。

蛇足ながら八角柱の鳥居は珍しい。
  

御朱印情報


※拝受次第掲載します。             

 

 

受付時間

9時00分〜17時00分(営業時)

拝受場所

社務所

初穂料

300円

御朱印

なし

備考

元旦や祭事を除き社務所は通常閉まっています。

そのため直書きをご希望の方は上記元旦などにお参り下さい。また最近(2020年)になって、拝殿などで書き置きを頂けるようになったとの情報あり。

 

 

 

大笹原神社を参拝して

f:id:horo1332:20200614170727j:plain             《朱色が映える大笹原神社の鳥居》

大笹原神社は大篠原の山中に佇むお社です。

境内の雰囲気や建造物にきらびやかさはなく、御朱印もありません。近くに賑やかな観光地もありませんから、わざわざここを訪れる人はそう多くはいないでしょう。

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               《飾り気のない参道》

かくいう私も本命の御上神社から近かったことと、国宝という看板に釣られたもので、あくまでついで参拝でした。でも当社のように人知れずひっそりと佇む小さなお社が私は好きです。

 

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             《参道を左に折れると拝殿がある》

この神社は一体いつからあるのか、この社を前にして人は何を想い手を合わせてきたのだろうと神社と杜の歴史に思いを馳せ、時には人間模様を観察したり。想像は果てしなく、鳥が羽ばたくように時代をも行き来します。

 

f:id:horo1332:20200614172533j:plain   f:id:horo1332:20200614172610j:plain            《社殿の構成と拝殿正面の装飾(蟇股)》

そうやって物思いに耽っていると、俗界とは違う時間がゆったり流れていることに気付かされます。人の多い大きな神社だとこうはいきませんね。

 

さて、話変わって当社の鎮座する大篠原では鏡餅の発祥地とされています。

 

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ここでは上質なもち米で粘りが強く「篠原餅」と呼ばれ、中山道の旅人の腹を満たしていたそうな。

 

そんな篠原餅は今でも口にできるのですが、私は神社参拝に満足してしまい食せず。

今思えば悔いが残りますね。

 

 

(画像【「篠原もち」が完成!予約販売開始!! - 野洲市観光物産協会 - 野洲観光なび】より引用)

 

 

ちなみに大笹原神社本殿の左隣にある篠原神社は、篠原餅に感謝し造営され、「鏡の宮」と人々から親しまれています。

 

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           《「鏡の宮」こと篠原神社(重要文化財)》

 

昭和初期に一旦は途絶えた餅の栽培は、農水省に種子が保存されていたことが分かり平成になって遂に復活を果たしました。

 

詳しくはこちら↓
www.yasu-kankou.com

 

  

ご当地ならではの「篠原餅」をお土産にいかがでしょうか!