【2019年3月21日(木)奉拝】
神奈川県横浜市に鎮座する「伊勢山皇大神宮(いせやまこうたいじんぐう)」は、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る横浜総鎮守の神社です。
当社は元々別所に祀られていたものの、近代化する横浜市民の精神的な支えとして明治3(1870)年に創建されました。平成30(2018)年、創建百五十年の奉祝事業として移築された伊勢神宮の古社殿が、当社の最も大きな見どころです。
- アクセス
- 見どころ
- 境内案内図
- ⑴「横港伊勢山碑(おうこういせやまひ)」伊勢神宮別宮へ
- ⑵「照四海(しょうしかい)」 船舶用の常夜灯
- ⑶「社殿(本殿)」 伊勢神宮の西宝殿
- 御朱印情報
- 伊勢山皇大神宮を参拝して
アクセス
※電車
・JR、市営地下鉄線「桜木町駅」から徒歩10分。
・京急線「日ノ出町駅」から徒歩10分。
・みなとみらい線「みなとみらい駅」から徒歩15分。
※車
・首都高速横羽線「みなとみらいランプ」から5分。
・東名高速、保土ヶ谷バイパス、横浜横須賀道路
「狩場IC」から高速3号阪東橋ランプから7分。
(駐車場あり)
詳しくはこちら↓
見どころ
伊勢山皇大神宮の見どころ、3箇所あります。
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⑴横港伊勢山碑(おうこういせやまひ)
⑵照四海(しょうしかい)
⑶社殿(本殿)
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境内案内図
(出典:「伊勢山皇大神宮公式HP」より一部編集)
⑴「横港伊勢山碑(おうこういせやまひ)」伊勢神宮別宮へ
伊勢山皇大神宮には、ちょっと変わったエピソードがあります。
それは、神奈川県による伊勢神宮別宮への昇格願いです。
伊勢神宮別宮を請願💡
創建から5年後の明治8(1875)年、神奈川県は太政官(だいじょうかん)に対し、当社を伊勢神宮の別宮に昇格するよう願い出ましたが、鎌倉時代元寇の際の
・「風日祈宮かざひのみのみや(三重県伊勢市)」
・「風宮かぜのみや(三重県伊勢市)」
以降は例がないとして請願を却下しました。
しかし、その前年に建立された「横港伊勢山碑」には、伊勢別宮の名が記されています。
現在解読中なので、はっきりとしたことは分かりませんが、当社が神宮の別宮に相当することを吹聴する内容では無いと思います。とは言うものの、別宮への昇格請願は確かなようで、良くか悪くか当社の逸話を窺い知ることができる石碑となっています。
⑵「照四海(しょうしかい)」 船舶用の常夜灯
二の鳥居の近くにある常夜灯は、横浜港を行き来する船舶の目印としての役割がありました。明治15(1882)年に建てられた「照四海」は、国学者 本居宣長(もとおりのりなが)の「天照大御神の御神徳は四海(天下)を照らす」との言葉から命名されたもので、現在の常夜灯は2代目。
先の東日本大震災以降は節電のため切られていましたが、2015年に修繕を行い、再び点灯され話題となりました。
⑶「社殿(本殿)」 伊勢神宮の西宝殿
令和2(2020)年、伊勢山皇大神宮は鎮座150年の節目を迎えます。
これを記念して、平成25に式年遷宮した伊勢神宮より、神宮の古社殿(西宝殿)の一つをそのまま移築しました。御殿の茅葺まで移したことは伊勢神宮にとって前例のない事例であり、横浜市民にとってもこの上なく名誉なことでしょう。
神宮と同様に白い玉砂利まで敷かれており、伊勢に近い様式で再現されています。ここまでくると、周囲の板垣も新調して欲しいところですが、それは強欲でしょうか。
創建百五十年奉祝大祭は、令和2(2020)年5月15日に執り行われます。
天に聳える金色の千木(ちぎ)が眩しい!
現在の社殿は、関東大震災後に再建され、天照大御神を祀る社殿として墨守した「神明造り」という建築様式で建てられました。
御朱印情報
(伊勢山皇大神宮)
受付時間 |
8時30分〜18時30分 |
拝受場所 |
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初穂料 |
500円から志納 |
オリジナル御朱印帳 |
白の桜柄、横浜絵柄(御朱印代込み:2000円) |
備考 |
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伊勢山皇大神宮を参拝して
近代の横浜は、それまでの街並みとは一変し、外国の船舶が行き来する大きな港町として発展してきました。しかし、その一方で日本人としての精神や文化、人と人との結び付きが軽薄になるという心配がありました。
そこで外来文化に接する横浜の精神的支柱として、野毛山(現:伊勢山)に社を創建することになったのです。それが「伊勢山皇大神宮」でした。
(伊勢山皇大神宮社頭)
横浜の総鎮守とした当社は、祭事の際学校や職場を休みにするほどだったようです。
当社の近くには、明治期に植えられた桜の木が2本現存しているほか、日本初のガス事業発祥の地などがあります。
ガイドブックに載っていない魅力的な場所もありますので、アイスクリームでも食べながら横浜観光を楽しんでみてはどうでしょうか。
(左方は本町小学校にある「日本ガス事業発祥の地」)