杜の中の閑話室

神社を求め、ただ一人。山へ海へ里を歩く紀行譚!

【埼玉】国幣小社「秩父神社」の見どころと御朱印

f:id:horo1332:20190222115910j:plain【2018年10月27日(土)奉拝】
埼玉県秩父市に鎮座する「秩父神社ちちぶじんじゃ)」は、御鎮座2100年を越す秩父国の総鎮守であり、「三峯神社」(秩父市三峯)、「寳登山(ほどさん)神社」(秩父郡長瀞町)とともに秩父三社の一つです。

第10代崇神天皇の時代、知知夫国(秩父国)初代国造(くにつくり)に任命された知知夫彦命ちちぶひこのみこと)が、祖神の八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)を祀ったのが始まりと言われています。他方で、当社は日本三大曳山祭りの「秩父夜祭」と名工、左甚五郎の彫刻で知られています。

 

 

①鎮座地(アクセス)

 

※電車 

秩父鉄道秩父駅」から徒歩約3分。

西武秩父線西武秩父駅」から徒歩約15分。


※車

関越自動車道「花園IC」から約35分。

 (駐車場あり)

  

詳細はこちら↓

www.chichibu-jinja.or.jp

 

②見どころ

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 ⑴社殿(左甚五郎の彫刻)

 

 

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 ♦︎境内図♦︎

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秩父神社公式HPより一部抜粋)

 

⑴社殿(左甚五郎作の彫刻)

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全面に彫刻が施された当社の社殿は、中でも左甚五郎(ひだりじんごろう)の作品と伝わる「子宝・子育ての虎」と「つなぎの龍」が大きな見どころです。

 

A 子宝・子育ての虎(左甚五郎作)

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拝殿の正面には、力感と流動感に溢れる虎の子育てが見て取れます。 
図柄は狩野派を思わせます。

 

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B つなぎの龍(左甚五郎作)

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その昔、秩父国にある少林寺近くの池には龍が住み着いており、この龍が暴れた際には、龍の彫刻の下に水たまりができていました。そこで彫刻に鎖を繋いだところ、龍が暴れることがなくなったという伝説から、「つなぎの龍」と呼んでいます。

 

 

C 北辰の梟(ほくしんのふくろう)

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(右はウィキペディアより) 

本殿の裏側に施された梟の彫刻は、体は本殿を向きつつ顔は北を向いています。この独特な彫刻は、当社で祀られていた妙見大菩薩が北斗七星の星霊だからです。そして祭神の性質や梟が知恵の鳥であること。また、夜の特性と飾られた位置から、作者の教養の高さが窺えます。

ちなみに、妙見大菩薩が祀られていたのは鎌倉時代末期から近代初頭の間で、その後は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)として祀られています。

 

D お元気三猿

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日光東照宮で有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿も、当社では「よく見て・よく聞いて・よく話す」という解釈で三猿が彫られています。

これらの彫刻は、昭和45(1970)年の改修工事の際にすべて彩色しなおされたため色味が濃く、古風な趣というにはまだまだ時間が掛かりそうです。

 

御朱印 

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     (秩父神社

 

受付時間

8時30分頃〜17時頃

拝受場所

神札所(授与所)

初穂料

300円

オリジナル御朱印

あり

備考

 

秩父神社を参拝して 

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山中を駆ける電車の車窓から急に平地が見えたとき、私に衝撃が走りました。
この盆地に一体どんな神社が待ち受けているのだろう。はやる気持ちを抑えながらの参拝でした。

 

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さて、秩父神社では、私を外国人観光客だと勘違いして声を掛けてきた中年女性がいました。外国人だなんて、27年生きてきて初めてのことです。いや、誰しも一度や二度の経験はあるのでしょうか。

 

思えば幼少から書を習い、少年時代は琺瑯看板を探索し各地を放浪。しまいには戦前のレコード収集に没頭するという昭和臭漂う私の経歴は、風貌はもちろん少なくとも外国人とは程遠いものです。ともかく、その勘違いがきっかけで神社トークに花が咲き、その方と昼食を共にしました。

 

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ここ秩父には「わらじカツ」というご当地グルメに加え、B級グルメ「みそポテト」があります。「みそポテト」は、じゃがいもの天ぷらに甘めの味噌ダレをかけた簡素なものです。しかし、これがとても美味しいのです。

 

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神社での出会いとホクホクなポテトの二弾パンチが、私の頭の中で構想していた「三峯神社」への予定をすっ飛ばしてしまいました。それでも半日という短い時間でありながら、思っていた以上に楽しい旅となりました。

 

秩父神社へ参拝の際は、是非みそポテトをご賞味下さい。